コンバインドサイクル発電とは

燃料からエネルギーを取り出す場合、燃料が持っているエネルギー、正確には前後の物質の持つエネルギー差を100%利用することは困難で、例えば発電で考えると電気エネルギー以外に、排気ガスの熱だったり、音や光や振動だったり、各種装置の摩耗など、さまざまな部分にエネルギーは逃げていきます。もとものエネルギーのうち、電気エネルギーに変わる割合を効率と呼んだりしますが、燃料や仕組みによって30%~55%程度のようです。効率を高めたほうが燃費が良くなり、そのためには目的外で逃げていくエネルギーをできるだけ減らすということになります。その一つがコンパウンドサイクル発電です。

LNGを使った発電では、ガスタービンを使って発電しますが、その効率はせいぜい40%程度。この効率を上げる主な方法は「①燃焼温度を上げること(=熱エネルギーは基本的に温度差によって効率が変わる)」と「②逃げていくエネルギーを減らす」の2点。

①燃焼温度を上げる

従来のガスタービンの温度は1100℃~1200℃程度で、最近の高温のものでは1600℃~1700℃に達するものも研究されています。

②廃熱の回収

メインのガスタービンからの動力だけでなく、排ガスを使って蒸気タービンを回し、ガスタービンにパワーを追加する方法が主流となっていて、コンパウンドサイクル(複合発電)と呼ばれます。

これらを組み合わせることで、40%程度だったLNG火力発電の効率は60%を超えるまでに達しています。

参考

https://tenbou.nies.go.jp/science/description/detail.php?id=10

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