けん引免許取得日記(2012.09.18)

大きなトレーラーが交差点で反対車線にはみ出しながら曲がる姿を見て憧れていた、けん引。ちょっと空き時間ができたこの夏に習得を決意。
いくつかの教習所から資料を取り寄せたが、「価格が安いこと」「通勤経路にあること」からKANTOモータースクール川崎校に決定。追加オプションとキャンペーン割引を差し引いて、12万3205円。まあ、このくらいならいいかな。
大学生くらいの若者に囲まれながら、教習開始です。

●1段階1時限(7/31)

約8年ぶりのMT車。けん引がどうこうと言うよりも、MTであることが大変そう。MT車ってどうやってエンジンかけるんだっけ?と不安になり、本を買ってしまう。
初回はA教官。車まで歩く途中で、免許取得以来大型にもMT車にも乗っていないことを伝える。「なれていないでしょうから、まずは私が運転しますね。」そう言って、エンジンのかけ方からギアチェンジまでを一通り見せてくれた。そして、今度は運転席に乗ってみたら…。思い出すものですね。半クラが下手くそ過ぎるのを除けば、なんとか運転できました。この時間は外周、S字、踏切などの練習。トレーラーの幅がヘッドよりも広いため、ヘッドがうまく抜けてもトレーラーがセンターラインを踏んでしまう。これは右側走行の危険行為になるらしい。カーブの手前でシフトダウンしなければならいのも大変だった。

●1段階2時限(8/5)

今日もA教官。前半は前回と同じ内容。直線で4速に入れることとシフトダウンすることが大変。感覚をつかんだ所内なら、調子に乗らなければラインを踏まずに行くことはできなくもない。最後にちょっとバックをした。短い距離であることもあり、「曲がっていてまっすぐ下がれていない」ことがいまいちよくわからなかった。

こ●1段階3時限(8/5)

前の時間に続いてA教官。ひたすらバック。延々バック。正直、何をしているのかよくわからなくなってきた。ルールは単純なようで、「トレーラーを曲げたい方向とは逆にハンドルを切る」。普通車とは逆になるうえに、細かい調整を要求されるから大変。
けん引車は、普通車や大型と違って、ハンドルをまっすぐにしてバックしても、実際にはまっすぐバックすることはできない。ちょっとした角度や路面の状況ですぐに左右のどちらかに曲がってしまう。だから、曲がりそうな兆候を察知して、曲がっていきそうな方向に少しだけハンドルを切る。その繰り返し。感覚はつかめなかったが、大変なことだけはわかった50分だった。

●1段階4時限(8/7)

今日は初めてのAS教官。今までと違う教官でちょっと緊張。外周の練習とバックの練習。シフト操作が下手くそであることを除けば、外周の運転は問題なし、だと思う。バックも直線は2回に1回くらいはまともに下がれるようになってきた。ポイントは、いかに細かくハンドルを切るかということ。左右のミラーを見ながら両方が同じに見えるように、巻き込み防止のパイプや後方のランプを見ながら、常に平行になるようにハンドルを調整する。バックしながらの左右寄せはさんざんだった。これもだんだんできるようになるのかなぁ。

●1段階5時限(8/12)

1段階の最終日の今日は、初めてのH教官。いやぁ、散々でした。外周をぐるっと回ってから、けん引車の最大の難関である後退方向転換へ。外周をまわるのからしていつも下手くそだが、今日はいつもにも増して下手くそ。その原因は靴。革靴だったんですよ。今まではスニーカーだったのだが、この日はスーツに革靴。革靴がこんなに運転しにくいものだと思わなかった。素直にスニーカーにしておくべきだったというのが今日の教訓。初めての左後方へ下がる方向転換も全く駄目でした。今日言われたことをメモしておきます。

縁石から50cmくらいのところに縁石と平行に寄せる。
→トレーラー後ろの車輪が、近いほうの角から、トレーラーのホイールベース分くらいになるまで下がる
→ハンドルを0.5〜1回転右に切る
→トレーラーが傾く(大きく)
→角度ができたら角度を維持するようにハンドルを調整する
→ハンドルを左に切ってヘッドの傾きを調整する
→まっすぐ下がる…。
トレーラーの後輪が角を通過するとき、50cmくらい離れたところを45度くらいで通過できると良かった気がする。が、難しすぎる・・・。そして、「さっき見せたのに全然できないね…」とありがたいお言葉。生まれて初めてのけん引バックなんです。もっと優しくしてください。

■2段階1時限(8/16)

今日から2段階、と言っても、路上に出るわけではないので何も変わらない。前々回にお世話になったAS教官。今今までと同じように所内を回り、S字、踏切などを通過。ヘッドは大型なので、バンパーが縁石にかぶっていても、タイヤには結構余裕がある。S字の時はもっと勇気を出せると速く通過できそう。その後は左後退方向転換。ようやくちょっとだけコツをつかめてきた気がする。
◇左バックのコツ
始めにどれだけまっすぐ左に寄せられるか、それが大きなポイント。50cmくらいに寄せて、まっすぐにする。ヘッドを一旦左ぎりぎりまで寄せてからはなすとまっすぐにしやすい。ぎりぎりまで前に出す。バック開始。1mくらい下がったところでハンドルを切るポイントに到達。後ろの窓から見て、荷台の真ん中ら辺と、交差点角が一直線になる感じ。ここでハンドルを右に1回転。少しずつ折れ始める。左後ろのタイヤが縁石に付かないか気にかけながら(必要に応じてハンドルを少し左に)、車体を折っていく。荷台の左側が窓を通じた自分の視線とまっすぐになるくらいまで折る。折りすぎに注意!適度に折れたら、折れ角を維持する。ハンドルを左に2回転させて、ヘッドの向きを調整し、折れ角を維持するようにハンドルを左右に動かす。ヘッドの右前にもちょっとだけ注意。荷台が半分くらい入ったところで、ハンドルを左に全開。トレーラーの向きを調整する。まっすぐになりかけたら、ヘッドの向きも意識。ここでまっすぐにできなければ、一度切り返して前に出てから直線バック。ヘッドの向きが調整できない…。

■2段階2時限(8/16)

上記に同じく。空き時間にはイメージトレーニングをした。←コレ大事!

■2段階3時限(8/19)

今日は初めてのK教官。口数が少なくとっつきにくい感じ。坂道発進やクランクなど、初めての課題をいくつかこなした。坂道発進はエンジンにパワーがあるからかかなり簡単。クランクでは、2つ目の角でどうにもこうにも身動きが取れなくなった。「ぎりぎりになってから何とかしようと思うからダメなんだよね。」と言ってくれたものの、回避策は一切教えてくれず。滝のような汗をかきながら、教習終了。

■2段階4時限(8/22)

今日も初めてのY教官。おじいちゃん。優しいかと思いきや、さんざんダメ出しされた…。坂道、踏切、外周周回など、とにかく走った。坂道の途中で前車が止まっているときの位置、短距離でもしっかりスピードを出すことなど、普通車を運転するときにはできていることがけん引車で出来ていないことに気付く。MTだということもあるが、もっと普段通りの運転をすればよいのかもしれない。運転席に乗るとなんだかあらたまった気持ちになって緊張するんだよね。初めての左バックの方向転換。まだつかみ切れていないが、分かったことが6つある。

@始める位置でまっすぐにしなければならないものの、左バックよりは融通がきく。
Aハンドルを左に切るタイミングは予想外に早い。
B角度を作ったら、トレーラーの後輪がまだ角を過ぎていなくてもその角度をキープする。
Cその角度は感覚よりもちょっと緩めにする。折るのは簡単。後ろを見ながら、トレーラーの左前の端の位置で角度を見る。ケーブルより少し出ている感じが○
D最後にまっすぐにするためのハンドルは、完全に切りっぱなしでよい。怖くなって不用意に逆に回さないこと。後輪脱輪の可能性が高まるだけ。下がれるところまで下がる。寄っていても、まっすぐなら○
E切り返しの時は思いっきり前に。真ん中に寄せようと思わず、まっすぐにすることだけを考えること。
そんな感じ♪

■2段階5時限(8/22)

右バックの繰り返し。何度やってもうまくいかないが、ポイントは上に書いた通り。腰と首が痛くなって、ちょっとうんざりしてきた。

■2段階6時限(8/26)

前回乗ってから4日、結構時間が経ってしまった気がする。今日の教官は初めてのAB教官。過去にないくらいに優しくて丁寧でした。よかった。今日言われたのは…、
・外周ではどんどん4速に入れる
・どうもセンターラインにより過ぎている(キープレフト)
・踏切の後でウィンカーを忘れない
この3点が前進に関して。そして、左右の方向転換。
◇右バック
ハンドルを切り始めるのがはやい
→ 道路の途中くらいで切り始める
角度がつき始めたらハンドルをまっすぐに戻す。この状態でもだんだんと折れていく。ちょうどいい角度になったらキープ。トレーラーの右後輪が角を通過するのを確認するのを忘れない。うまく角を超えたら、少し折りを強くしてもいいかも。ホースの間くらいまで。ある程度入った段階からは、ハンドルをめいいっぱい右に。前回同様、ここで左にふらないこと。はじめに平行である必要はあるが、少し緩くなっていても大丈夫。多少離れていても大丈夫。調整次第で動かせるようです。この教官の話がきっかけで、「型にはまらず感覚で自由にハンドルを切ればいい」という、ある意味当たり前のことに気付く。気付いただけだが、大きな体験だった。
◇左バック
前回の感じでOKです。ハンドルを途中で戻さない、角度にばかり注目しないで、途中からはトレーラー全体の位置を意識する。
いままでのことを思い出しながらゆっくり操作すれば何とかなるか。次はいよいよ見極めです。

■2段階7時限(8/27)

今日は見極め。ひさびさのA教官。なんだかほっとする。通常コースを回って、バックを試す。左1回→成功 右3回→1回成功。みきわめでOKがでず…。
この日帰ってから、youtubeでけん引のバックを探したら、でてくるわでてくるわ…。これも結構勉強になりました。

■2段階8時限(9/1)

今日はK教官。通常コースを回る。直線で4速に入れることがなかなかできない。なぜか坂道も失敗してしまった。クラッチをつなぐ時、つながりかけたらそのままキープするのができていないんだと思う。左バック、右バックともに、おおむね成功。右バックで一度だけ失敗して、何ともコマも切り返してようやく入れた。教官から「今のは5回切り返しね」と言われた。それを聞いてなんだかちょっとほっとする。「何回切り返してもいいんだね。」って初めて感じた。今までは一回で入れなきゃいけないって思ってたから。1回の切り返しは減点なし、3回までは切り返してもOK。最後の右バックは、ライン中央に平行に入れることができた。最後の段階ではまっすぐになるまで何としてもハンドルをフルロックしたままにすることが大切。あとは、バック始めのところで、左に切って少し角度が付き始めたら、ハンドルをまっすぐにもどして、トレーラーの後輪の位置に注意しながら角度を調整すること、これが大切。入るイメージは、この時間の最後の時を思い出そう。とにかく、自由にやればいいんです。K教官の印象がちょっと変わって、なんだかあったかい感じでした。

★卒業検定(9/4)

検定員はN教官。車に乗ったら、なぜだか信じられないくらいの緊張。スタートの時点で足が震える…。そして、こともあろうにS字の出口で縁石をふんで終了しました。教官の好意で最後まで運転させてくれました。些細なところも含めて、常に確認が大切ということです。

■2段階9時限(9/14)

仕事の都合もあり、ちょっと間が空いた。今日は初めてのT教官。コースを丁寧に回って、方向転換もやった。自由な感覚で入れるようになってからは大体成功するのだが、今日は失敗した。右バックで曲げ過ぎて、トレーラーが右側面に触れそうになり、ヘッドを前に出しても大して情勢は変えられず、これは何回切り返すんだろうと途方に暮れた時…、「まあ、ヘッドを逆にふってもいいんですけどね」の一言。試しに、めいいいっぱい左にヘッドを振ってみると…。左バックの途中経過みたいな体制になり、車体を思い切り折ることですんなり入りました。おそるべしけん引。そして、教えてくれてありがとうございました。

★卒業検定(9/15)

検定員はN教官。車に乗ったら、なぜだか信じられないくらいの緊張。でも今回はゆっくりゆっくり進んで、しっかり確認して。方向転換が危なかったけど、切り返しなしで終了することができました。合格でした。考えてみるとこれが最後のけん引車かもしれないと思い、最後のコーナーを曲がるときは少しさみしくなりました。いろいろ経験したぁ。

★将来、運転することになった場合に備えてのメモ。

前進に関しては、とにかくゆっくり進みさえすれば何とかなる。車長からは考えられないくらいに小回りが利くので。
問題はバック。直線バックのときは左右に曲がったら対応するのではなく、曲がりそうな方向に少し切る。そのくらいの調整で行くとまっすぐ下がれる。そして、曲げたい方向と逆にハンドルを切ることがポイント。なぜなら、トレーラーの向けたい向きの逆にヘッドを持っていかなければならないから。理屈を考え始めるとややこしいので、慣れるしかないのかも。普通車のときもそんなに意識してないし…。 バックの方向転換では、ハンドルを切り始める位置は本を参照。適当な位置に来たら、曲げたい方向と逆向きにハンドルを切る。左右に分けて書いておく。
☆左方後退
できるだけ左に寄せて縁石と平行にする。道路の角が荷台の対角線上に見えたくらいの位置で、ハンドルを右に1回転くらい回す。ゆっくり下がると少しずつ角度ができてくる。ハンドルをまっすぐに戻しても折れ続ける。トレーラーの後輪が道路の角を45度くらいで通過するようにハンドルで調整。折れ過ぎたら左へ、もっと折りたいときは右へ。ちょうどいい角度は、およそ、荷台の左側が自分の目線と平行になるくらい。その角度を維持して下がる。トレーラーの真ん中が角を通過したあたりからは、ハンドルをフルロック。途中何度か逆にまわしたくなるが、基本的にはトレーラーとヘッドが平行になるまではフルロック。後ろが縁石にぶつかりそうになったら、切り替えしてトレーラーをまっすぐにする方向に前進してやりなおし。うまくいくと、縁石とトレーラーが平行になるくらいのところでいい位置に。急いでヘッドをまっすぐにして終了。
☆右方後退
できるだけ左に寄せて縁石と平行にする。ただし、多少どちらかに曲がっていても、最初の角度を作るときのハンドルで調整可能。適当な位置で、ハンドルを左に1回転くらい回す。ゆっくり下がると少しずつ角度ができてくる。ハンドルをまっすぐに戻しても折れ続ける。トレーラーの後輪が道路の角を45度くらいで通過するようにハンドルで調整。折れ過ぎたら左へ、もっと折りたいときは右へ。角度を維持して下がる。自分の場合は角からトレーラー後輪が離れる傾向にあった。が、ここで不安になって折すぎると、ヘッドの左前輪が前の縁石にぶつかる…。そして、そちらに気を取られているうちに、ハンドルをフルロックするのが遅れる。結果として、トレーラーが右の縁石にぶつかりそうになる。前の縁石にぶつかりそうなときは、ハンドルの角度を調整してタイヤを逃がそう。そして、フルロックが遅れた時には、車体がどんな角度になってもヘッドとトレーラーがまっすぐになるまでフルロック。切り返すときの注意点は左のときと同じ。ただ、最初から折すぎずに下がった方が結果として楽。トレーラーは左に寄ってしまいますが、それでもまあ、入ればOK。左の縁石にぶつかりそうなときは、フルロックを解除すれば、簡単に右方向に折れる。少し下がって、最後にヘッドを一気に戻せばOK。
トレーラーが右縁石に斜めにぶつかりそうになったときは、裏ワザとして、ヘッドを思いっきり左に出してしまう方法もある。そのあと急激に角度をつけてあげれば、あとは左方後退と同じ要領に。やってみたが、かなりいい感じだった。

★免許センターにて

夕方から仕事があるため、午前の部で。8:40くらいに免許センターに着いて手続き開始。更新の人でごったがえしているが、免許追加で来ている人はほとんどいないらしい。不安だった視力も難なく通過。そんなものなのかもしれない。写真撮影も済ませて、10時から交付開始。結構人数が多かったが、15分くらいで終了。けん引免許を手にしました。思い立って資料請求を始めてから、ちょうど2ヶ月での取得でした。 免許をじっくり見てみると…。前回取得の時から、かなり太った。やせます。ちなみに、写真は持ち込みのものを利用することも可能なようです。

参考

参考にした本
けん引第一種・第二種免許―合格の基本と秘訣 木村 育雄
参考にしたWebサイト
http://www.geocities.jp/untiyan/houkouhenkan.html
http://www.wa.commufa.jp/~syakou/1-y.index.htm
http://www.dab.hi-ho.ne.jp/t-wata/menkyo/trailer.html
http://blogs.yahoo.co.jp/toreramania/7157419.html

更新情報・おしらせ

初期空白ページ完成(2009/12/08)

トップへ戻る